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2008年5月 6日 (火)

萩往還250キロ(4):宗頭まで

Cimg42702_2  眠気はひとまず収まる。俵島を後にして大浦漁港を戻る。往路の人達とすれ違いエール。農協の角を左へ曲がり川尻岬方面へ。この道が案外上り下りできつい。鹿児島のTさん、岡山のNさんと3人で走る。

 CP2沖田食堂107.2キロ着。7時23分。そろそろ足の裏が痛くなっているがその他筋肉はやっと走るモードになってきた。今頃?

 ここでカレーを食べる。水をお代わり。アイスクリームを買う。15分休憩して一人出る。こちらに向かってきた女性がアイスクリームを見て「あっ!」といって食べたそうな顔をしていた。

 Cimg42732 走っている間何を考えているの?と聞かれることがある。このあたりから算数ばかりしていた。今3日8時過ぎであと140キロを34時間以内に走れば完踏ということは平均時速140/34≒4.1キロ。仮に5キロ/hで行けば42時間、4日12時に到着。5.5キロだと39時間か。途中エイドがこことここで、あそこは15分休んで宗頭は寝ないで風呂へ入って。足が痛くなって笠山あたりから失速して。。。

 頭の中を都合の良い算数で埋め尽くして不吉なことを考えないように。有名な棚田を見ながら川尻漁港へ下る。例の鳥居のご神体は何なのだろうか。土地の人が居れば聞いてみたいが見当たらず。

 Tさん、Nさんよりも沖田食堂を先発したが、下り坂ですぐに抜れる。下りは相変わらず遅い。みんなあんなに早く下ってよくダメージを受けないものだ。このころすでに左足首が痛くなってきたので余計慎重に。4.1キロで完踏できるのだから。とにかく故障箇所を悪化させないように。

 去年まで休憩所だったシーブリーズ通過。8時17分。早朝でまだ開いていない。

Cimg42752

第3CP立石観音117.2キロ到着。8時50分。さっとチェックライターを押して先を行く。次のCP千畳敷まで7キロなるも急な登り。すでに23-24度ある感覚で相当暑い。近くの店先の自販機で水を買う。ペットボトルを開けて一口飲んだら止まらない。半分以上一気に飲んでしまった。まずい。心配した通り水分補給の連続になりそう。間違いなく胃がやられる。かといって飲まないともっと悪いし。新たな不安を一つ背負って登り始める。

Cimg42782_2 坂の途中からみた立石観音。毎年この登りにスポーツ写真会社の人が居てランナーを撮っている。後でHPに掲載されて欲しい人に有料で頒布。今年も天気が良いから写りは良いだろうが、ちょうどしんどいところだからどうしても表情が険しくなる。かも。

 こういう急坂の登りは実は大歓迎。走らなくて良い理由になるから。山でも登りは好きだ。前を行く、Tさん、Nさん走り登ってあっという間に見えなくなった。

このあたり一度登り、また下って千畳敷の風力発電風車に向けて登ってゆく。前後誰もおらず。棚田と海を見ながらひたすら登る。もうすぐ半分だ。半分まで無事に行けたら完踏しないと。と念じながら頭を空っぽにして。

Cimg42822千畳敷への登り口が変わった。細い道ではなく新道の方の地面に矢印が引いてある。前の人たちが鋭角に曲がらないので、間違えてるぞ、といおうと駆けていったらそうなっていた。新道はものすごい急坂。中国のオンボロトラックだと登れなさそうだ。

 写真はCP4千畳敷124.6キロの上から走路を見たところ。 10時05分。去年よりも30分早い。去年よりも慎重にペースを落として走ってきたつもりだが。エイドの休み時間が短い、ということはありそうだ。

 ここでトイレへ。和式トイレは足が痛んだ身には拷問。なんとか踏ん張って用を足す。食べてばかりだから適宜通じて置かないと最後の方腹痛になる時すらある。コーラを飲んで下る。

Cimg42832

ゆっくりだが一気に駆け下り西坂本エイド。128.6キロ。10時42分。  今年は曲がり角で男の子達がこの看板を持って待っていてくれた。かわいい中学生がお疲れ様、とジュースとカップめんを出してくれる。

 あれくらいの年のころマラソンなんて周囲でやっている人すらいなかった。子供からすると250キロなんて狂気の沙汰だろうな。

 カップめん、スープも全部飲む。足裏痛に塩分が効く。汗で塩が失われることが足裏痛の一因ではないかと思っている。塩の効いたスープを飲むとたちどころに痛みが引く。

子供の応援歌に送られて出発。すでに炎天下、長門市内を目指す。Cimg42842 平坦で単調な道から黄波戸港に降りる。大浦港、川尻港、立石港とどの港も似ている。自販機で水を買う。店のおばさんに、「このぶんだと売り切れますよ。あと300人くらい来ますから」といったら目を丸くしていた。

 一路休まずマイペースの単独走。長門市内を抜け突き当りを左に曲がると仙崎エイド(往路)142.3キロ。12時34分。35位くらいだ。荷物を置いてチェックシートだけ持ちすぐに出る。もう25度を軽く超えている。暑さ対策に手ぬぐいを帽子の下に引いて首筋を覆う。汗で手ぬぐいが濡れるので涼しくなる。去年のTWで偶然やって効果を知った。

 足首と足の裏の痛みがつらい。でもどうしようもない。中止、リタイヤするまでの決心はない。ゴールには少なくとも20時間かかる。一番中途半端。葛藤の時期。頭の中はまた算数。あと108キロでまだ30時間近くある。3.6キロ/hだ。

Cimg42852 なるべく何も考えないようにして青海島に突入。なんと一緒に入ったTさん、Nさんなど3人は走って橋を渡っている。とてもそんな真似はできない。登りは歩き。島に入ってからすぐに2つ上り下りがありこれがきつい。戻ってきたYさんに会う。相変わらずすごい。

 なんとか静が浦のエイドにたどりつきうどんを食べる。水を何杯も飲み自販機でアップルジュース。胃は大丈夫か。

ここから鯨墓まで、アップダウンでつらい道。ただ、今年は車が少なくて走りやすかった。なぜか気持ちが強くなって飛ばす。CP5鯨墓152.8キロ到着。14時15分。よーし、あと100キロだ。

 ジュース少しもらって出発。いろんな人がやってくる。

静が浦の自販機でファンタグレープを買う。が、音がしたのに出てこない。徹夜と暑さで朦朧としてるから、買ってないのかな、ともう一度コインを入れた。取り出し口に手を入れると2つ引っかかっている。後ろから来た家族連れに一つあげた。

Cimg42862 半分やけくそで走り続ける。登り坂は歩く。足が痛くて暑くて何も考えずに青海島から出た。仙崎(復路)163.3キロ着。15時41分。ここは野戦病院状態。疲労困憊でたどり着いた人たちが寝込んでいる。

 すぐにTさんが後から来て一緒にエイドを出た。ここまでくればあとは宗頭を目指すのみ。このあと少し複雑な道だが明るいから矢印をみて問題なし。宗頭へ向かう山陰本線沿いの道に出る。Tさん、先に行ってくれ、とのことで走り出す。

去年も宗頭までの一本道を一人旅だった。この道は明るくて景色が見えると緑多くてなごCimg42902 むが、夜になると真っ暗で人気がなく張り合いがなく心細い。写真は昔の三隅町役場。祝日で人気なし。

 さんざん痛めつけられた日差しも夕日になり気温が下がってきた。しかし、足の痛みは増すばかり。あと数キロ、とわかっていても気力が萎えて歩き出し。バイパスのローソンを越えるころは痛くてなかなか着かなくて泣きそうになってくる。

Cimg42912 直線道路の遥か向こうに宗頭文化センター体育館の屋根が見える。でもまだ1キロくらいある。極限のつらさ。膝も足首も太腿も痛い。右太腿が攣りそう。

 最後は歩いて宗頭174.9キロ着。17時16分。23時間でここまで来たことになる。去年より30分早い。また算数。あと25時間で75キロ。時速3キロでカバーできる。でも、宗頭で休むし。。。

26位くらいだった。入ったらすぐに先にいっていたYさんが来た。ローソンに居たそうだ。

とりあえず風呂。ああ気持ちいい。風呂の中で足を揉むと天にも登る爽快感!汗かきまくりでかゆい髪をよく洗う。他に一人しかおらずゆっくりと浸かれた。着替え。参加賞の長袖Tシャツ。小野さんの顔のデザイン。靴下。。?靴下を預けるの忘れた。仕方ないから汚れたのをもう一度穿く。

 おにぎりとおいしい味噌汁を広間でのんびり食べる。入る前買ったペットボトルのコーラをがぶがぶ飲む。おにぎりにコーラ。こういうときはぴったり。よくビールを飲むランナーがいるが、走っているとき全然ビールを飲みたくならない。終盤は甘い炭酸飲料が一番おいしい。

 Tさん、Yさん、Nさん。途中で会った方々が居る。食べ終わって、さてどうしようか。過去ここで寝てみたがまともに眠れたことが無い。休んで少し足が良くなったし、すぐ出ることにした。Yさんはさっさと出た。さすが強豪。

 

 

 

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