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2008年4月29日 (火)

合理主義者

H・P・ラヴクラフト人物に関する説明文(Wikipedia)を読んでいたら、彼は無神論者、合理主義者で超常現象、迷信の類を一切信じなかった。という記述があった。ラヴクラフトの本は若いころ愛読したが純粋に作品しか読まなかったし、彼の略歴からして、アングラな、カルト教祖のような人物、と漠然と思っていた。作品を読んだらそうとしか思えない。どうやら全然違うようだ。そういわれてみると、彼の小説の主人公は皆狂っている人に相対した人や、これから狂ったり変身したりする前の理性ある人間がほとんど。正常人ばかりだ。

 昔から嗅覚的にこういう合理主義者の文章が好きなようだ。似たタイプとして、大SF作家でありながら宇宙人、超能力、ハイパー物理、ひいてはSFそのものを信じていなかったのではないかというアシモフ。アシモフは「空飛ぶ円盤が存在する何て信じる人は頭がおかしい人だ」というコメントを残している(創元推理文庫「銀河帝国の興亡(1)」解説by石橋喬司)。金庸もそう。「武功可以事実上不可能的」と「神鵰侠侶」あとがきで述べている。2人とも100%フィクションと割り切って書いている。だからエピソードには全て理屈がついている。もちろん理屈の前提が不可能(超小型原子炉とか超高速飛行とか九陰神経とか独狐九剣とか)。ただ、2人とも、そういう思考回路の人だった、と知ったときはかなり驚いた。

 などということをふと思った。

Cimg42042

 創元推理文庫の1-4巻。この表紙がラヴクラフトのイメージだった。そういえば昔の創元はゴーメン・ガーストやら探偵小説全集やら、黒い装丁が多かった。一番好きなのは「時間からの影」次が「狂気の山脈にて」。最初に読んでから25年くらい経つけど時々読み返している。

 

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